MuLab道場 第四回 シーケンスエディターをガッツリ理解しよう【前編】

シーケンスエディターの外観

全国一千万とんで3名のハイパーミュージッククリエイターの皆様こんにちは!待ちに待ったMuLab道場の時間がやってきたよ!ヤァ!ヤァ!ヤァ!という訳で今回は打ち込みのカナメであるシーケンスエディターを、前編と後編2回に分けて、結構ガッツリとやっていきたいと思います。それではいってみましょう。

シーケンスエディターの全体像

前回は、コンポーザーモジュールの各部の名称を覚えて、トラックを追加してMuSynthを読み込んでシーケンスクリップを作成しました。シーケンスクリップをダブルクリックすると、シーケンスエディターの登場です。まず各部を見ていきましょう。

シーケンスエディターの外観

シーケンスエディターは、ピアノの鍵盤の絵が書いてあり、鳴らしたい鍵盤の場所へノートを置いていけば、再生ボタンを押した時に時間軸が左へ流れて行き、オルゴールのように音がなるので、一般的にピアノロールとも呼ばれています。上のノートを置く場所が「ノートエディター」、そして、下のベロシティ(音の演奏する強さ)などのパラメーターを表示させて編集する場所が「イベントグラフエディター」です。

そしてその下に詳細な設定をするための「イベント プロパティ パネル」「グリッド パネル」があります。

イベントプロパティパネルは、選択されたノートイベントの中で一番先頭にあるノートの、Time (タイム)、Key (キー)、Vel (ベロシティ)、Length (レングス/長さ)、M (ミュート)のオン/オフを表示していて、この欄をエディットすることで、選択された全てのノートイベントが相対的に変化します。

例えば、ベロシティを70から80に変更した場合、他のノートのベロシティも10ずつ増えます。キーを3度上げたら他のノートのキーも3度上がります。ミュートをクリックすれば現在のミュートの状態が反転します。

グリッドパネルは、現在のグリッド(格子状の縦線)サイズを選択します。最初は16部音符毎に区切りが入っていますが、これを32分音符毎や4部音符毎に変更できます。

また、グリッド欄の白丸をクリックしてグリッドをOFFにすると、グリッドに従わずに好きな位置にノートを置くこともできます。また、今回は触れませんが、このグリッドはドラムループなどから抽出し、右側の歯車マークのメニューでグリッドを保存したり呼び出したりできます。

そしてグリッドパネルの左側には、すでにお馴染みの矢印ツール鉛筆ツールがあり、これがシーケンスエディターの全体像です。

ノートエディター

それではノートエディターの詳細を見ていきましょう。

矢印ツール

下の画像は、矢印ツールで何が出来るかをあらわしています

シーケンスエディターの矢印ツールの説明
  • クリックしながらドラッグ – ノートを選択
  • Shiftを押しながらクリック – ノートを選択範囲へ追加
  • ダブルクリック – ノートの追加
  • Win : Ctrl + クリック / Mac : Command + クリック – ノートを追加
  • Win : Alt + クリック / Mac : Option + クリック – ノートのオーディション
  • ノートの端をドラッグ – ノートの長さを変更
  • ノートの上でダブルクリック – ノートを削除
  • ノートの端でWin : Ctrl / Mac : Command + クリック – ノートを削除
  • ノートの端をダブルクリック – ノートを削除
  • ノートの中心をドラッグ – ノートを移動
  • ドラッグ中にWin : Alt / Mac : Option を押すことでタイミングを固定したままノートを移動
  • Win : Ctrl / Mac : Command を押しながらドラッグ – ノートの複製
  • ドラッグ中にWin : Alt / Mac : Option を押すことでタイミングを固定したままノートを複製

鉛筆ツール

下の画像は、鉛筆ツールで何が出来るかをあらわしています

シーケンスエディターの鉛筆ツールの説明
  • クリックしながらドラッグ – ノートを追加
  • Shiftを押しながらドラッグ– ノートを選択
  • Win : Alt + クリック / Mac : Option + クリック – ノートのオーディション
  • ノートの上でクリック – ノートを削除
  • Shiftを押しながらノートをクリック – ノートを選択範囲へ追加
  • ノートの端でWin : Ctrl / Mac : Command + クリック – ノートを削除
  • ノートの端をダブルクリック – ノートを削除
  • ノートの端をドラッグ – ノートの長さを変更
  • ノートの中心をドラッグ – ノートを移動
  • ドラッグ中にWin : Alt / Mac : Option を押すことでタイミングを固定したままノートを移動
  • Win : Ctrl / Mac : Command を押しながらドラッグ – ノートの複製
  • ドラッグ中にWin : Alt / Mac : Option を押すことでタイミングを固定したままノートを複製

シーケンス・ループ

シーケンスクリップのループポイントの説明

それぞれのシーケンスクリップは独立したループポイントを持つことができます。ループポイントを設定したシーケンスクリップをコンポーザー画面で長く引き伸ばすと、設定した範囲のデータが繰り返されて配置されます。これを使って、16拍で繰り返すクラーベのフレーズと7拍で繰り返すベースラインを同時に配置したりといった、ポリリズムを用いた楽曲が手軽に打ち込めるようになっています。

デフォルトでは、ループポイントは作成したシーケンスクリップの長さに設定されています。つまり2小節のクリップを作成していたら、2小節のループポイントが設定されている状態です。ループポイントのマーカーをそのままドラッグするか、ループポイントのあるタイムバー上で右クリックすることで、ループポイントを設定するサブメニューを表示させることができます。

その他の操作

ウィンドウナビゲーション

設定を変えてなければウィンドウのナビゲーションは下記の通りです

  • マウスのホイールを回すと「横方向へ拡大/縮小」
  • Ctrl (Mac Command) キーを押しながらホイールで「横スクロール」
  • Alt (Mac Option) キーを押しながらホイールで「縦方向へ拡大 / 縮小」
  • CtrlとAlt (Mac CommandとOption) キーを押しながらホイールで「縦スクロール」
  • 左側の鍵盤の絵の上は、ホイールを回すと「縦方向へ拡大/縮小」、Ctrl (Mac Command)とホイールで「縦スクロール」になっています。
  • また、右クリックしながらドラッグすることで、ピアノロールを動かすことができます。

ノートの一括選択

ノートの一括選択

MuLab道場第二回のハイハットの場面でも行いましたが、任意のノートの一列を一度に選択することができます。方法は、鍵盤の絵が描いてある部分で、任意のノートを右クリックしてコンテクストメニューを呼び出します。ここで「Select All These Notes」を選択することで、該当のノートを一括で選択することができます。

まとめ

では、今日はこれまでにしましょう。

師範「矢印ツールの使い方鉛筆ツールの使い方ウィンドウナビゲーションなども含めて習得したな?ここまでの部分で、打ち込み操作の大半は出来るようになっているであろう。」

師範「もしも怪しいところがあったら、再び復習するのじゃ」

師範「引き続きMuLab道場で修行をしたい者は、このサイトがちゃんとブックマークに入っているかを確認するのじゃ。

師範「良いと思った記事はシェアすると、お主の徳(カルマ)があがって仲間が増えるのじゃ。」

次回は打ち込んだデータに表情をつけて豊かにしたり、シンセサイザーの音色を再生中に変化させるために必要な、グラフエディター部分をやっていきたいと思います。

では、ビス ネヒステス マール!

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